漢字検定推奨なのに「学年以上の漢字使用」は減点

こうしたルールは学校や担任の先生よってもバラバラらしく、それに困惑した当事者がAさんだ(現在中2)。Aさんの家は父親の仕事の都合で転勤族。小3の夏休みに引っ越したら、先生の指導法がまるで違っていてショックを受けたという。

「入学した小学校は自分の名前は習った漢字だけ使って書く決まりでした。それで転校先でも同じように書いたんだけど、新しい担任の先生はテスト返しの時『自分の名前も漢字で書けないの?』と一言。なんか『バカなのね』って言われたみたいで悲しかった。先生や学校によって自分の名前を漢字で書いていいかどうかが違うなんて、小3じゃわからないのに…」(Aさん)

 

テストの記述問題でも、習った漢字“だけ”を使うことを強要する先生がいることを嘆くのはBさんだ。

「学校から『漢検(漢字検定)の受検できます。漢検を受けて国語への興味関心を高めましょう。小学6年で漢検3級(中学卒業程度)を取得した卒業生もいます』と、学年より上の級までどんどん挑戦することを勧めるようなプリントが来てるのに、テストの記述で習ってない漢字を使ったら減点はおかしい。

娘は小学3年の時、テストの回答に「~なので不思議だった」と書いたら減点(不と議は4年生で習う漢字)で100点もらえなかったってベソをかいていた。『ふしぎ』か『ふ思ぎ』と書くのが正解だったらしい。漢検に合格すると、校長先生に賞状を授与されてほめてもらえるのに、漢検で覚えた漢字をテストで使うと間違いといわれたら、子どもは混乱してしまう」(Bさん)

先生からの指摘にモヤモヤ。正解がなぜ不正解なのかの説明が曖昧で納得できないケースも多い。photo/iStock