テイラー・スウィフトやビヨンセが巻き起こす現象「ツアーフレーション」とは？

ツアーフレーションとは？

米メディア「CNBC」によると、世界中がインフレのなか、一段と物価が上昇する地域がある。ビヨンセやテイラー・スウィフトなど人気アーティストがライブツアーをおこなう地域だ。ライブの開催で一時的にその地域に多くの人が殺到し、ライブチケット代金に加えて、宿泊や飲食をはじめとした消費行動が増えるため局地的なインフレが起こる。この現象を「ツアーフレーション」という。

コロナ禍で抑圧されていた反動から、長らく体験できなかったライブなどに人々の消費意欲が向かっていることが発生の理由として挙げられる。また、アーティストの稼ぎ方が変わったことも一因だ。これまでCDやレコード販売が主だったが、コンサートの売り上げが主な収入源に変わったことも影響している。

ライブチケット価格はどれだけ上昇したのか

欧州メディア「ユーロニュース」によると、2023年7月に米国シアトルとメキシコシティで開催されたテイラー・スウィフトのライブチケットでもっとも安いものは、それぞれ1200ドル（約18万円）と500ドル（約7万5000円）だった。テイラー・スウィフトのライブツアーを描いた映画『エラズ・ツアー』の興行収入は1億ドル（約150億円）を超え、ライブ映画としてはジャスティン・ビーバーの記録を抜き歴代で最大となった。